カビ

9月に入ったが、まだまだ、暑い!!

湿度も高いから、汗が噴き出します。

 

こんな環境では、食べ物が腐ってしまいます。

 

ところで、スルメとか、乾物は腐りませんが、なぜだか、しってますか?

これには、水分が大きく関わっています

 

カビや大腸菌は、水分がないと生きていけません。

水分のない、乾物にくっつくと、水分を吸い取られ、

細胞膜が壊れてしまうので、死んでしまいます。

だから、乾物は腐らないのです。

 

同じように、塩を多く入れたり、砂糖を多く入れると、

水分は、塩や砂糖にくっついて、

自由に動けなくなるので、

カビや大腸菌が増殖するために使えないので、腐りにくいのです。

ローストビーフをうまく作るには、なんと、フライパンで焼くのが最高です

 

ローストビーフ、あれ、家庭で作るのは、なかなか難しい!

本なり、インターネットなり、どの媒体でも

オーブンを使って作るのがオーソドックスです。

 

けれども、オーブンで焼こうとすると、

肉に火が入りすぎてしまって、肉がパサパサになり、

あの、ジューシーな味わいがなく、おいしくない。

 

でも、じつは、フライパンで、ローストビーフができてしまうのです。

 

1.冷蔵庫から肉をだして、30分ほど置いておく。

これによって、肉内部の温度が上がり、火がとおりやすくなります。

 

2.次に塩をまんべんなくふって、
 フライパンの弱火でコロコロ、コロコロ、10秒毎にひっくり返します。
 

3.10分経ったら、アルミフォイルで巻いて、30分ほど放置。

余熱で内部まで火がとおります。

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ジューシーで、肉の味わいがあり、

塩をつけて食べるのが、最高です。

 

さて、肉を加熱すると、温度が65℃を超えるとタンパク質が固まりはじめ、

80℃以上になると、水分がなくなっていきます。

水分が抜けた肉はパサついておいしくありません。

なので、熱を通し過ぎると、パサパサしておいしくないのです。

おいしいローストビーフを作るためには、火加減が大事なのです。

 

けれども、火の通りが甘いと、食中毒の危険があります。

食品衛生法では、特定加熱食肉製品は

その中心部の温度を63℃で30分間加熱する方法

又はこれと同等以上の効力と記されています。

75℃であれば、1分ほどです。

 

 

また、ロゼ色の肉はおいしいですが、赤い肉汁が出てくることがあります。

これは、肉のタンパク質のミオグロビンが含まれているためです。

血ではありません。

 

 

十分に加熱すれば大腸菌が死滅しているので、

肉汁が赤いかどうかは、関係ないのです。

 

塊肉は、肉の表面に大腸菌がいるだけ、内部には大腸菌があまり存在せず、

豚肉と違って寄生虫もいないので、

表面から1cmくらいまでが焼けていれば、腹をこわす危険性は低いです。

江戸時代の栄養ドリンクと言えば、そう、甘酒!!

麹菌という、かびと同じ仲間の糸状菌の胞子を、

米などの穀物につけて、十分に麹菌を増やしたものを、麹といいます。

 

この麹を使って米を発酵させると、甘酒に、

酵母とともに発酵させると、日本酒になります。

 

麹には、糖質、タンパク質、脂質を分解する働きがあるので、

米を発酵させた甘酒には、ブドウ糖が20%も含まれ、

更にビタミンB1 2 6を含み、すべての必須アミノ酸を含むんでいます。

甘酒には、まさに、病院の点滴と同成分が含まれています。

 

江戸時代には、夏によく飲まれていました。

江戸時代には、夏に死亡率が高かったので、

栄養ドリンク剤として、飲まれていました。

そんな名残から、今でも、俳句の世界では、甘酒は夏の季語です。

 

現代でも、麹は塩麹として、家庭でも使われています。

肉に塩麹をつけると、甘味が増し、

更に、タンパク質を分解してくれるので、旨味も増します。

 

最近では、液体麹なるものが売られていて、重宝します。

塩麹だと、やはり、白いつぶつぶが残るし、

また、液体だと塗りやすく、浸透も早いです。

 

うちでは、鶏肉に液体塩麹を塗り、

1時間ほどおいた後、片栗粉をまぶして油で揚げ、

タルタルソースをそえて、油淋鶏として食べます。

 

塩麹の塩気、甘味、さらには旨味を増した鶏肉に、

少し酸味をきかせたタルタルソースをかけて食べると、最高です。

のどの渇き

 

今日も暑い。汗かいたから、味噌汁は、濃いめにしよう!

それにしても、塩辛い!

水をくれ!

 

しょつぱいものを食べると、すぐに水が飲みたくなるけど、

不思議に思いませんか?

 

これは、口の中や喉は細胞がむき出しになっていて、

細胞に傷をつけないように、薄い膜があるだけです。

 

塩辛いものには脱水作用があるので、

むき出しの細胞から水が抜けて、

脳に危険信号を出すから、水を飲みたくなるのです。

 

熱いものを食べる地域、

たとえば、茶粥を食べる習慣のある奈良では、

食道がんが多いことで知られています。

 

熱いものを食べると、

食道にダメージがあるためですが、

食道は細胞がむき出しになっているので、

影響を受けやすいのかもしれません。

牛乳を飲むとおなかが痛くなるのはなぜ?

 

牛乳を飲むと、お腹が痛くなる人がいますけど、

なんでおなかが痛くなるか、知ってますか?

 

これは、乳糖不耐症によるものです。

 

牛乳には、乳糖という炭水化物が含まれます。

この炭水化物は、腸管内の酵素

ラクターゼによって分解されますが、

ラクターゼをあまり持たない人が、日本人には多くいます。

すると、乳糖が分解されず、

腸壁を刺激して下痢を起こすことが多いのです。

 

ヨーグルトを食べておなかが痛くなることはありませんが、

これは、乳酸菌がラクターゼをもっていて、

発酵中に乳糖を分解するので、

ヨーグルトには、乳糖がほとんど含まれず、

お腹が痛くなりません。

 

同じことが、人工甘味料でも言えます。

カロリー0をうたっていて、

また、お腹がゆるくなることがありますと書いてあります。

 

カロリー0なのは、体内で分解されず、代謝されないからです。

分解されずに腸までたどりつくと、腸壁を刺激するので、

トイレに生きたくてはなる場合があるのです。

じゃがいも

今日も、暑い

先週まで北海道に遊びに行ってたので、本州の暑さは堪えます。

 

北海道といえば、食べ物。

サケ、ウニ、ジンギスカン、そして、野菜も新鮮でおいしいです。

 

じゃがいもも、ホクホクとして、

私が食べた、『キタアカリ』のじゃがバターも、

甘みがあって、最高においしかったです。

 

さて、このじゃがいも、南米アンデスの高地が原産地です。

紀元前7000年くらいから、栽培されていたといわれています。

 

そのじゃがいもが、ヨーロッパに伝えられたのは、16世紀になってから。

南米に上陸したスペイン人が本国に持ち帰ったことが始まりです。

最初にじゃがいもを見たスペイン人は、

きのこの一種と勘違いしたと言われています。

 

当初は観賞用の要素が強く、食用として定着するまでには時間がかかり、

戦争、飢饉などもあり、

じゃがいもは、18世紀になって、ヨーロッパでの食糧としての地位を得ます。

 

ところで、男爵いもはどうしてこの名前になったのか。

男爵いもは、川田龍吉_男爵が、

海外から取り寄せたアイリッシュコプラ―という

品種を日本で普及させたのが始まりです。

 

男爵が広めた いもということで、

男爵いもと呼ばれるようになりました。

脚気

 

脚気の検査、したことありますか?

膝のあたりをコンコンとたたくと、

足がビヨーンと、反応する、あの検査。

 

脚気は、ビタミンB1不足でおきます。

日本は古来から、一汁三菜、

つまり、飯、汁、菜の質素な食事をしていましたが、

ビタミンB1は、飯の玄米に多く含まれていました。

 

コメの糠にビタミンB1が多く含まれていることは、

みなさん、ご存知だと思います。

 

脚気は、奈良時代にはすでに現れていて、

当時は、上流階級の人々は白米を食べていたからです。

 

江戸時代には、江戸や大阪では、庶民も白米を食べるようになり、

都市部に行くと病気になるが、田舎に帰ると治ってしまうことから、

江戸患いや、大阪市では腫れと呼ばれていました。

 

日露戦争では、戦病死者37000に対して、

脚気によるものが、28000人、

白米ばかりたべていたことによるものです。

 

明治後期から大正時代にもっとも多くの米を食べていました。

1人1日あたり、なんと、平均で3合、

成人男性で5、6合食べていました。

 

米ばかり食べては、健康にもちろん、良いわけがなく、

戦前まで、平均寿命が40才代と、短命でした。