トランス脂肪酸
マーガリンや、パンに塗るクリームって、
液体の油からできているって知ってましたか?
これらのクリームは、液体の「油」を水素化することで
固体の「脂」を工業的に作っているのです。
実はこの時に、「トランス脂肪酸」が形成されてしまうのです。
トランス脂肪酸って、体には良くないことを、
聞いたことはありませんか?
液体の「油」には不飽和結合とよばれる、
他の原子がくっつきやすい構造を持っていて、
分子が一緒でも、構造の異なる「シス体」と「トランス体」があります。
自然界に存在する「油」はほとんどが「シス体」ですが、
脂を作るときの油の水素化によって、
「トランス体」が形成されてしまいます。
ちなみに、シス、トランスって、高校の化学で習うのですが、
みなさん、覚えていますか?
このトランス体の脂肪酸は、自然界には多く存在しないので、
もちろん、我々の体も代謝する機能があるわけではありません。
トランス脂肪酸は、心臓に蓄積し、
心臓病や糖尿病のリスクを高めることが分かっています。
この、液体の「油」から工業的に作られる、固体の「脂」は、
「ショートニング」という表示名で、
パンやお菓子、あらゆる加工食品に入っています。
やはり、加工食品にたよらず、自分たち自身で食事を作り、
美味しくいただくのが、身体には良いのです。