醤(ひしお)
醤油とは、大豆、小麦、食塩をおもな原料とし、
麹菌に食塩水を加えたものを発酵させた液体調味料です。
ところで、醤油の醤、これは、ひしおと読みます。
ひしおの中で、穀物を原料としたものを穀醤(こくしょう)といい、
醤油もこのカテゴリーに含まれます。
一方、魚介類を原料にしたものを魚醤といい、ナンプラーが、ひとつの例です。
魚介類の内臓は、いたみやすいですが、これは、自己消化によるものです。
魚って、何を食べるかと言うと、自分より小さい魚だったり、海藻だったり、
そう、自分と同じカテゴリーのものを食べます。
食べたら消化しないと栄養にならないので、
魚を消化する酵素をもっているのです。
この魚を消化する酵素を使って、魚醤が作られています。
魚は魚を溶かす酵素をもっているので、
魚は冷やすことで、自己消化を抑えられます。
また、内臓は、早くとった方が良いのです。
ましてや、捌く時に内臓を傷つけて中身をぶちまけるなんて、最悪。
魚の身が、自分が持っている酵素で、溶けてしまいます。
さて、この魚醤油、古代ローマが世界最古のものだと言われています。
ヨーロッパで、醤油が世界最古なんて、意外でしょ~。
ガルムといって、サバ、マグロ、カツオなどの内臓を塩水に漬け、
天日で2、3カ月発酵させて作ってました。
とっても臭くて、人里離れた郊外で作っていたそうです。