食品の水分

食品には、水分がたくさん含まれています。

野菜だと、80、90%もの水分が含まれています。

 

実はこの水分、味にも大きく関わっています。

例えば、湿気たせんべいは、パリパリしないのでおいしくないし、

しなびた野菜もおいしくありません。

 

そして、水分は、保存性にも大きく影響します。

米や小麦粉のように乾燥した食品はすぐには腐らないのに、

肉とか魚のような水分を多く含む食品はすぐに腐ってしまいます。

 

これは、腐る原因である細菌やカビが水分を含む環境を好むからなんです。

風呂場とか、乾燥しないとすぐにカビるでしょ、それです。

 

けれども、実は水分の量ではなく、水分の状態が重要なんです。

水分には、自由水と結合水があります。

その名のとおり、自由な水と、結合した、自由ではない水です。

 

たとえば、助け鬼のような感じです。

鬼が自由に逃げ回っている人を捕まえ、

捕まった人は、決まった場所に繋がれる。

そう、結合する。

 

自由な人は自由水に動け、結合した人は、自由に動けない。

まさに、自由水と結合水のような関係てす。

 

細菌やカビは結合水は使えず、自由水しか使えません。

食品を腐らせないためには、自由水を減らせばよいのです。

 

このために、塩っ辛くしたり、甘ったるくすることで、

自由水を減らし、保存性を高めているのです。