野菜

野菜に塩を入れて茹でると、鮮やかな緑色を保つことができます。


この鮮やかな緑色は、葉緑素であるクロロフィルの色なのです。

葉緑素は、光合成をおこなう場所でもあります。

 

実は、塩を入れて茹でることで、葉緑素であるクロロフィル

構造が壊れるのを防ぐことができるのです。

クロロフィルは環状の形をした化合物なのですが、

その真ん中にマグネシウムがあります。

 

塩を入れずに茹でると、このクロロフィルの構造が壊れて

フェオフィチンとピロフェオフィチンという物質に変わり、

茹ですぎた野菜がくすんだ色となります。

このくすんだ色は、クロロフィルが壊れた後の化学物質の色であるのです。

 

見た目だけの問題なので、私はいつも、塩を入れずに茹でちゃいます。

(塩を入れるのがめんどくさい)

 

そうそう、鉄分が豊富だといわれているホウレンソウ、

実はたいして鉄分を含んでないのです。

 

生のアサリに比べて、約四分の一ほどです。

実はこれ、ホウレンソウの鉄分含有量を測定した

ドイツのグループが研究結果の報告書を作成する際に、

小数点の位置を間違えて記載し、

鉄分の含有率が10倍になってしまったのです。

 

40年も経ってから間違いは訂正されましたが、

いまだに鉄分を豊富に含む食品の代表格となってます。

 

そして、このホウレンソウに含まれる鉄分、

すぐに人体に吸収されるわけではないのです。

ホウレンソウにはしゅう酸(アクの素)を含んでおり、

このしゅう酸は鉄と結合する習性をもっています。

そのためも、体内に吸収される鉄分は、ごくごく一部となってしまうのです。